手湿疹(手荒れ)
手湿疹(手荒れ)

「手湿疹(てしっしん)」や「手荒れ」は、手に生じる炎症性の皮膚トラブルの総称です。かゆみ、乾燥、赤み、ひび割れ、皮むけ、水ぶくれなど、さまざまな症状が現れます。特に水仕事が多い方、アルコール消毒を頻回に行う方、紙・布・金属などを取り扱う仕事、美容師・調理師・医療職・介護職の方に多く見られます。
頻回の手洗い、洗剤・消毒などの刺激によって起こり、最も頻度が高いタイプです。日常生活や仕事による影響が大きく、「誰にでも起こり得る」湿疹です。利き手の指先・手のひら・爪の周りに好発します。ベースにドライスキンがあることが多いです。
いわゆる「かぶれ」で、特定の物質に対するアレルギー反応で起こります。金属、ゴム、化粧品、カラー剤、殺菌剤、香料などが原因となることがあります。手だけでなく、アレルゲンが接触した手首や前腕にも皮疹が見られることがあります。刺激性接触皮膚炎よりも湿疹・痒みが強く、アレルギーの原因を取り除かなければ、ステロイド外用薬を用いても改善しにくいです。
高分子タンパク質に対する「即時型アレルギー」の経路で痒みが出てきます。特定の物質や物理的刺激が皮膚に触れることで数分〜数十分以内に赤く盛り上がった発疹(膨疹)が現れ、数時間で消えます。刺激を繰り返し慢性期になると、アレルギー性接触皮膚炎と同じ湿疹の皮疹になります。食物・動物・ラテックスなどが原因になります。
原因としてアレルギー性接触皮膚炎が疑われる場合は、パッチテストを行います。かぶれの原因となる製品を持参いただき、その製品とジャパニーズスタンダードアレルゲン(JSA)を貼付します。JSAは日本人がかぶれやすいアレルゲンが含まれており、接触皮膚炎のスクリーニングとして行います。
手洗い後、家事の前後、就寝前は特に重要です。症状に合わせた保湿剤を使用します。
熱いお湯ではなくぬるま湯、石けんは最小限、こすらず優しく拭くことが大切です。
水仕事ではゴム手袋+綿手袋が有効です。
化学薬品・カラー剤・香料・金属など、原因が疑われるものへの接触を減らします。
症状・生活環境・職業性リスクを考慮して治療を行います。
慢性化した難治性手湿疹に対し、ガイドラインでも推奨される光線療法が有効な場合があります。当院では、部分照射に適したエキシマライトを用いた治療を行っています。他治療で改善が乏しい方にも選択肢が広がります。
手湿疹・手荒れは「ただの手荒れ」と思って放置すると、治りにくくなったり、日常生活に影響したりすることがあります。症状が続く場合、痛みやかゆみで困っている場合は、どうぞお気軽にご相談ください。