いぼ(尋常性疣贅)
いぼ(尋常性疣贅)

尋常性疣贅は、一般に「いぼ」と呼ばれることの多い皮膚疾患で、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染によって生じます。小児から成人まで幅広い年代にみられ、特に手指や足の裏に多く発生します。
良性の皮膚病変ですが、放置すると数が増えたり、他の部位に広がったりすることがあります。また、足底では歩行時の痛みの原因となることもあり、日常生活に支障をきたす場合があります。早期に適切な診断と治療を行うことが大切です。
尋常性疣贅は、皮膚にできた小さな傷や摩擦部位からHPVが侵入し、皮膚の基底細胞に感染することで発症します。
特に、
にできやすい傾向があります。
ウイルス感染による疾患のため、自分の体の別の部位に広がる(自己接種)ことや、まれに家族内でうつることもあります。
足底疣贅はタコやウオノメと見た目が似ているため、自己判断が難しいことも多く、皮膚科での診断が重要です。
尋常性疣贅の診断は、視診・触診を中心とした臨床診断が基本です。必要に応じて、ダーモスコピー(拡大鏡)を用いて血管構造や角質の状態を確認し、他の疾患との鑑別を行います。
思春期以降に多く、顔や手の甲にできる平らないぼです。多数出現することもあります。
主に小児にみられるウイルス性疾患で、光沢のある小さな丘疹が特徴です。皮膚接触やプールなどを介して広がることがあります。
加齢に伴って生じる良性腫瘍で、ウイルス感染とは無関係です。茶色〜黒色の盛り上がりを呈します。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、液体窒素療法(凍結療法)、サリチル酸外用が推奨度Aとなっています。ただし、いぼの大きさや部位、年齢、痛みへの耐性などを考慮し、治療法を選択します。
マイナス196°Cの液体窒素を用いていぼを凍結し、ウイルス感染細胞の破壊と免疫反応の活性化を促します。
治療時に痛みを伴うことがありますが、効果と安全性が確立された治療法です。
角質を軟らかくし、いぼを徐々に小さくする治療です。液体窒素療法と併用することで、治療効果が高まることがあります。
いぼの表面に厚くなった角質をメスなどで慎重に削り取る処置です。ウイルスが存在する表皮を浅く処理することで、いぼの状態を評価しやすくし、その後の治療効果を高める目的で行われます。いぼの深さや部位によっては軽い痛みや出血を伴うことがあります。
免疫機能の調整作用が期待され、補助的治療として用いられることがあります。単独での効果には個人差があり、外用治療と併用されます。
長期間治療を続けても改善が乏しい場合には、局所麻酔下で電気メスやCO2レーザーを用いていぼを切除することもあります。
当院では、患者様の年齢や症状、生活背景を考慮し、痛みに配慮しながら、ガイドラインに基づいた治療を行っています。
「なかなか治らない」「足の裏が痛い」「子供の治療が不安」といった場合も、お気軽にご相談ください。